国鉄下河原線 (東京都国分寺市,府中市) @ 6/19
下河原線は1910年に開通した中央本線の支線である.
多摩川流域には,砂利採取のための専用軌道がいくつも存在するが,
この下河原線も当初は砂利採取が主目的であった.
国分寺から下河原に至る貨物線と途中から分岐し,
東京競馬場に至る旅客線から成る.
現在では,国分寺から西国分寺に至る区間で,
旧下河原線の路盤とレール(一部区間)を見ることが出来,
また,現在のJR武蔵野線北府中駅と府中本町駅間にあるトンネル付近から分岐し南進,多摩川にぶつかる手前で西進し下河原駅に至る貨物線と,本町2丁目付近で分岐し東京競馬場へ至る旅客線の部分が遊歩道として整備されており,はっきりと追うことが出来る.
まず,国分寺~西国分寺間で見られる部分について.
まだ写真を撮ってないが,JR中央線下り電車にて国分寺を出発し,
西国分寺に至る区間,車窓から南側を見ると,
ちょうど1線分の空間があるのが分かるだろう.
発車したばかりはレールがないが,少し走るとレールが現れる.
それが下河原線の線路であったと思われる.
しばらく中央線と併走しているが,途中から次第に高度を上げ,
掘り割りから抜け出す感じで路盤が残っている.
次に緑道部分.
前出の北府中付近から見ていこう.
まずトンネルの上部から国分寺方向を撮影したもの.
中央の複線が現在の武蔵野線.
左の方に見える車止めに至る路線が下河原線であったと思われる.
資料によっては東芝への引き込み線跡であるとの指摘もあるが,
位置的にもそのようなものがあった形跡はないので,
下河原線であると考えるのが自然であろう.
ここからは次第に真南方向に進路を変えつつ,甲州街道を渡る.
その前にあるのがこれ.
場所はここ.
簡単な公園ぽくなっています.
府中市は割と全線に渡って下河原線跡を遺そうという感じらしく,
こういったモニュメント的なものが多くあります.
まぁ線路は怪しいけど…
そして,この辺にもこんな感じのがあります.
こっちの方はちょっと本物っぽいよね.確証ないけど.
その後はこんな感じで2車線の良い感じのサイクリング道路になっています.
ちなみに写真は南武線をオーバーパスする部分.
このあとは気持ちよく直線で南進します.
しばらくすると,こんな分岐に遭遇.
位置的にはここ.
ちょうどここで東京競馬場方面(左)と下河原方面(直進)に分岐するところ.
とりあえず東京競馬場方面に行ってみる.
鉄道特有のカーブを描きながら左にカーブし,
武蔵野線にぶつかって終了となる.
(西方向を見る)
ここら辺が東京競馬場前駅跡だそうだ.
確かにホームがありそうな空間が広がっている.
では,分岐まで戻って下河原方面に南進する.
中央道をアンダーパスし,しばらく同じような風景が続くが,
次第に右にカーブし,緑道は公園で終点となる.
(公園側から東方向)
実際にはその公園が下河原駅だったのだろう.
実はここから更に支線が伸びていたようだ.
最も,砂利を駅のヤードに運ぶための支線だから,
写真で見る限りすぐ終点であるが.
ちなみにこのあたりから更に戻るような形で南側に分岐し,
多摩川付近まで至っていたようだ.
この廃線跡は空中写真にもはっきりと写っているし,
ほぼ全線にわたって道筋を特定することの出来る珍しい路線である.
初心者としては良い物件ではないかなと思う.
# 全貌について,廃止2年前の空中写真にばっちり写ってるのがあったので,
# 紹介しておく.
# 現在の分岐付近から東京競馬場引き込み線付近までと
# 引き込み線付近から下河原駅付近まで.
# はっきり列車も写ってるね.
# なかなか貴重かと.
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